

2013/6/20
ミシンの匠-1「糸切れに始まり、糸切れに終わる」
ミシンの匠であるメンテナンススタッフのつぶやき
私はタジマグループでサービスメンテナンスを担当しておりますスタッフで、タジマ刺しゅうミシンの販売代理店を技術面からサポートする業務を行っております。
日々の業務の中から刺しゅうミシンをお使いのお客様に役立ちそうな情報をご紹介できればと考えております。
まず1回目は、ミシンの「糸切れ」についてお話しさせていただきます。
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- ミシンを語るたじまん
刺しゅうミシンのトラブルと言えば、まっ先に挙げられるのが「糸切れ」です。
ミシンのメンテナンスをやっております我々スタッフにとっては、「糸切れに始まり、糸切れに終わる」 と言っても過言ではありません。
それほど、「糸切れ」は奥の深い問題として捉えております。
それまで、調子よく回っていたミシンで急に「糸切れ」が増えたら。
まず最初に疑うのが「釜の油切れ」になります。
その次が、「針の傷み」になります。
針は消耗品ですので折れないまでも傷付いたり曲がることはあります。(補足1)
それと、意外に多いのは「針棒の油切れ」です。(補足2)
釜には定期的に注油しても、針棒まで注油される方は少ない印象があります。
刺繍ミシンは、針棒がたくさんありますので面倒と思われるかもしれませんが、針棒に油を差したら一発で糸切れが直ったということはよく聞く話です。
「糸切れの対処方法」
対処1 : 釜に注油する。
対処2 : 針を確認して、傷や曲がりがあれば交換する。
対処3 : 針棒に注油する。
お客様にて対処いただける事はこの3つになります。
これらを実行していただいても「糸切れ」が直らない場合は、経験豊かな代理店サービスマンにご相談ください。
補足1 : 針は生地に刺さる際の抵抗などで常に先端がぶれています。 そのため釜と接触したり針板に当たったりして、針に傷が付いたり曲がってしまうことがあります。
補足2 : ミシンの使用頻度にもよりますが、釜への注油は5~6時間に一回、針棒へは1週間に1回くらいが目安です。